ブログではお久しぶりです。るためすたです。
ラシアさんの制作後、慌ただしいことこの上ない私生活を送っておりました。
具体的に言うと転職しました。
その辺りのアオリを受けてオンラインストアを閉鎖せざるを得なくなってしまいました。
何もしないまま終わりたくなかったので閉店前にグラスアイと顎可動パーツをいっぱい頒布しました。
ご購入いただきました皆様、本当にありがとうございました。
もし弊工廠製のパーツを利用してキャラなど作られましたら、(もちろん強制ではありませんが)ご報告などいただけるととても喜びます。
——————————————-
で、グラスアイをぽこぽこ作ってる裏で新キャラも作っていたわけです。
(厳密に言うとキャラ制作に取り掛かった方が早いのですが)
コンセプトと言うと大袈裟ですが、今回制作にあたって目標とした点は以下です。
①楽に輸送・気軽に着用できる
→ラシアさんはじめ、輸送や着用に難のあるキャラばかりなので気軽に出せるようなものを目指しました
②在庫になっているファーの山を消化する
→ばきばきだいすきクラブの会長(←自称)なのになんで部屋にファーの山があるんですか???
とりあえずこれを消化し部屋を広くしてラグジュアリーな生活を手に入れたい
③経験値を積む・実験をする
→今までニッチな作りのきぐるみばかり作ってきたので、様々な面で感じていた経験値不足をこの制作を通して補いたかったわけです。
あとラシアさんの制作ではできなかったこととか、次回作を見越してやっておきたいこととか、肩肘張らずにのびのびやっちゃってもいいかな〜なんて思ったりして。
転職・引越でばたついたのもあったので、11月のKemoconまでにフルスーツ完成を期限としました。
ゆるゆるやんけ。
——————————————-
【ヘッド】
ヘッドの制作を始めたのが2019年の2月中旬です。
とてもとても彫刻をしたい気分だったのでお望み通り彫刻をすることにしました。
粘土モリモリ盛り付けてゴリゴリ削ってます。超楽しい。
もちろん悩みながら作ってるんですけどね。
スタンダードな爆神顔…と言ったらいいんでしょうか。
レアクトさんやブルーギルさんとか、あの系の顔ですね。
爆神はlutamestaのオリジナル種族です。種といっても姿形はまちまちの異形なんですけど。
ワグナールさんもそんな異形の一柱です。
ヘッドの造形については、特定の既存の生物に似すぎないことを意識しました。
鳥のようで、竜のようで、西洋の悪魔のようで、そのいずれでもない異形。
ワグナールさんのテーマは“憤怒”なのですが、怒りの表現でありがちな口の造形(大口を開けたり牙を剥いたりする表情)、それから赤色と黒色、これらの使用は敢えて禁止することにしました。果たして上手くできたかな?
それとファーソナって程ではないのですが、自分自身を象徴する要素を少し足しています。
角は2対4本。一本だけ大きく長い角は、自身の知的なディスクレパンシーを反映しています。発達しすぎたものは武器にもなるし、バランスを欠き問題も起こし得る。
また標準サイズの角3本の生え際や、眉間のちっちゃい突起(角ではないのです…)は、“掘り出される鉱物”をイメージしてデザインされています。これは自分の出自に由来します。
心行くまで造形したのでこれを型取りします。
この辺の工程は修羅場としか言いようがないです。
だってこの形状ですよ???
こんな突起物だらけ逆テーパだらけのブツを型取りしてレジンで抜くとかアホなのでわ???
シリコン型取り/レジン抜きやったことある人は原型の形状見て戦慄してね。
まあそれでも3個分抜いたんですけど(超がんばった💪🐓💪)
とは言っても一点ものなので使い道は…たぶんないです。
色違いとか作ってもおもしろそうなんですけどね(やる気があるとは言ってない)
視界をゴリゴリ空けて諸々整えたら楽しい楽しい塗装タイム。
今回もバリバリ偏光塗装です。色決めはものすごく悩みました。
意を決して注文して届いた塗料の色味が思ってたのと
余談ですが転職とセットで引っ越しした際、旧居の立ち合いで床が汚すぎると怒られました(原因は150%塗料の飛散)
賃貸物件住みの塗装勢はきっちりみっちり養生しようね…るためすたとのお約束だよ…
偏光具合がわかりやすい3枚。紫〜シアン〜ピンクです。はー綺麗。
塗装が終わったので首皮と後頭部を作成。
首回りはフェイクファー、後頭部は今回コスプレ用のウィッグを使用しています。
そんなわけでヘッドが完成しました。
(ヘッドをピンできっちり撮った写真がなかった…)
——————————————-
【ボディ】
えっと、ボディなんですが今確認したら制作過程の写真をほぼ撮っていなかったです。
言うてそんな特殊なことはしていなくて、自分の体を型取りして作ったマネキンに肉付けして型取りして型紙起こしてファーを裁ってミシンで縫って…ってそんだけです。
要はスタンダードでごく一般的なフルスーツ制作です。
特殊要素としては、今回スーパーホロスネイクという生地を使っています。
ホログラムカラーの生地で、蛇の鱗様のモールドで型押しがしてあります。
腹や脇腹、腕・脚の内側部分や肩・背中等に使用しています。
今回のフルスーツ制作の反省点ですが、
フェイクファーの在庫処分ということで、だだ余りしていたストレッチファーを短毛部分に使ったのがちょっと大変でした。
ものすごくよく伸びるファーだったので、重みのある部分につられて伸びたり、伸びて欲しくないところで不本意に伸びたりして、一発で思った通りの体型にならずぐぎぎ…ってなりました。
もちろんストファーならではの恩恵もある(と思う)のですが。
思い通りの体型を作る、ということを苦手としていたので、ワグナールさんの制作を通じて色々と勉強をさせてもらいました。
長毛と短毛の使い分けもその一つです。体型を作る上で大事な要素ですね。
身体の前面については、だいたい思った通りの形になったので満足しています。
背面は反省の塊です。何も言うまい。
今作一番の特殊ポイント、蹄足です。
ワルプルギスさんの蹄サンダルを使用させていただきました。
フルスーツ着用で履いてみた感想ですが、
・直立不動が地獄
・歩行は多少ふらつくこともあるけどなんとかなる
・長時間履いてると膝が笑い出す(不随意なので止められない)
・立ちっぱなしが無理なので椅子必須
という感じでした。たぶん他社の蹄ブーツetcも同様の着用感だと思います。
ちなみに(自分の用途では)付属のリボンのみでは固定力が足りなかったので、べんりベルトでふん縛っています。
履いてる足がどんな状態かといいますと、爪先立ちをした爪先部分だけに約6cmのヒールが付いている感じです。地獄だね。
ただそれを補って余りある身長増進効果、それに伴う理想体型の実現、それから獣脚というロマン…は、何物にも代えがたいところがあります。
あと大腿・すね・腕に取り外し可能な甲殻をつけました。
UVFRPクロスで作っています。手の爪も同様です。
こちらの塗装は現るたハウスに引っ越した後だったのですが、
先述の通り旧居退去時に床の汚れで大分痛い目をみたので、塗装用のテントを買いました。
塗装中。蹄足もいっしょに塗装しています。
塗装完了したばきばきをどうやって腕や脚に固定するかといいますと、
まずばきばきの裏にはジャンパーホックを打った革(画像参照)が貼ってあります。
ボディのばきばき取り付け部は(裏布を貼って裂けないようにした上で)ファーに切れ込みが入れてあり、ベルトループのようになっています。
ここにばきばき裏側の革を通してきてジャンパーホックで留めるという寸法です。
ジャンパーホック打ちがむちゃくちゃ大変だったんで褒めてください。
ちなみに画像は表面しか映ってませんが、裏側に対になる革・対になるジャンパーホックがついてるので実際に打った回数は画像で数えられるホックの数の倍です。ほめて。
縫い終わったフルスーツは何度も試着しつつ毛刈り。
ヘッドをかぶった状態で蹄足でちゃんと歩けるかどうかなども動画を撮って検証しています。
そんなわけでボディも完成です。
さて、今回の目標の振り返りと反省点です。
①楽に輸送・気軽に着用できる
→輸送は自分のきぐるみにしてはかなり楽な方です。特にヘッドの運搬は他の追随を許さないレベルで楽です。楽の極み。
気軽に着用という点では蹄足が大幅に敷居を上げてしまいましたね…(遠い目)
②在庫になっているファーの山を消化する
→それなりに減ったのですがスーパーホロスネイクがふえた
③経験値を積む・実験をする
→フェイクファーメインのフルスーツを作ったのは久しぶりで、ブルーギルさんが相当変形だったことを考えるとストレートなデザインはほぼレアクトさん以来と言っても過言ではありません。かなり勉強になるところは多かったです。
といったところで、いろいろ難はあれど自分なりには頑張って作れたと思います。
完成も目標のKemoconよりだいぶ早く、フルスーツでの初出しは2019/9/23のOFFFとなりました。
あと③に絡んで、詳しくはシフさんの記事で言及したいと思いますが、
ワグナールさんでの経験はかなりの面でシフさんの制作に活かされることになりました。
ワグナールさんなしではシフさんはああいった形にはならなかったでしょう。
(指の怪我でKemoconに持っていけなかったので)まだOFFFの1回しか出せていないのですが、次につながるとても大事な制作だったと思います。
そんなわけでここからは恒例の写真タイムです。心ゆくまでご堪能下さい。
はい。そういうわけでワグナールさんでした。
次はシフさんの制作過程ですね。
なるべく早めに上げたいですが、JMoFのお写真待ちをしているところでもありますので、
その辺はまあ、なるべくということで。
長い記事でしたが最後までお読みいただきありがとうございました。
0 件のコメント :
コメントを投稿